北日本放送
このところ、燃料価格の高騰にとどまらず、小麦など、暮らしに関わる様々なものが値上がりしています。パンの製造業者も原材料や製造コストの上昇に悩まされています。ご当地パンで知られる会社を取材しました。 射水市でパン作りを営む「さわや食品」。創業70年あまり、昆布を練りこんだパンや、コーヒー味の山型食パンにコーヒークリームをはさんだパンなど、県民に長く愛される味を作り続けています。 しかし、全てのパンを来年1月から10円から15円ほど値上げします。 さわや食品 澤谷晴彦社長 「お客さんに迷惑かけないように自助努力しないとだめなんだけど、それももう限界来てるし」 その背景にあるのが、原材料などの値上がりです。小麦は、中国の買い付け増加で価格相場が上昇したうえ、石油の値上がりで輸送コストも上昇しました。農林水産省は政府が買い付けた輸入小麦の売り渡し価格を先月から19%引き上げました。さらにマーガリンなど食用油の価格も上がったのに加えて、パンを焼く時などの機械の燃料代の上昇も直撃しました。 さわや食品 澤谷晴彦社長 「やっぱりうちも一生懸命無駄のないようにして、合理化したいですけど、それも尽くしたって感じですね」 苦渋の値上げに踏み切ったのは、パンの質を落とすことはしたくないという思いでした。 「これは食パンです。金沢製粉の粉。これでもう50年前、先代から使っている。パンは粉で決まりますから」 パンの製造をめぐる環境は厳しさを増していますが、地元に根付いた業者として給食用のパンの製造は廃業した会社の分も引き受けています。 「それは地元のパン屋さんとしてね、どうしてもやらなきゃだめだと、私も無理してこれは絶対やらなきゃだめだと」 努力の源となるのは子どもたちからの感謝の声です。 「いやーうれしいねふふふふ。ほんまに今までの苦しかったのほっとします、また頑張らなきゃというふうには思いますね」 そして、一般向けには新商品の開発にも取り組んでいます。この秋に登場したのはこちらのアンパン。 人気商品のコーヒースナックと同じ生地にコーヒー風味のこしあんを入れました。ほどよい甘さとどこか懐かしい味が特徴です。 さわや食品 澤谷晴彦社長 「なるべく地元の品の食文化を、富山県の食文化を考えた、北前船の関係ですね昆布を考えたのもそういう関係を考えていけばちょっと地元のパン屋さんとして存在感出していけるんじゃないかと」 地元の人に喜んでもらえるパンを作り続けたい。厳しい状況の中、努力と工夫が続きます。
原材料費が高騰 県内パン業者の苦悩(北日本放送) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
Read More
No comments:
Post a Comment