2021年もあと半月あまり、今年も新型コロナウイルスに明け暮れた1年でした。いまはやや落ち着いているものの、「オミクロン株」なる新たな変異株の出現で、いわゆる「第6波」の懸念は残ったままです。 私が取材を担当している自動車業界も、コロナだけでなく、さまざまな課題が浮き彫りになりました。先月(11月)行われた各社の決算会見などでも、その課題に対する懸念が相次ぎました。現状と今後の展望をお伝えして行きます。 「いちばん大きなリスクとして捉えているのは半導体の供給問題」(マツダ・丸本明社長) 「サプライチェーン(供給網)も混乱が続いており、不透明感が払しょくされるにはもうしばらく時間がかかりそうだ」(三菱自動車・加藤隆雄社長)
まずは、長引く半導体部品不足と原材料価格の値上がりです。各社は生産・販売の減少を強いられており、日産自動車は年度の世界販売を440万台から380万台に下方修正しました。その他、マツダがおよそ10万台、スバルがおよそ13万台の引き下げとなっています。今後についても各社厳しい見通しを示しています。 「なかなか確実なことは言えない。車載の半導体によっても違いがあるという情報もあり、慎重に見極める必要がある」(トヨタ・近健太取締役) 「年末まではまず厳しい。かと言って年明けに急に入って来るのか、それほど好転はしないのではないか」(三菱自動車・加藤社長) 「当面は不安定だろう。いつ解消するのか見通しにくい」(マツダ・丸本社長) 「生産について光は見えているが、突然、(供給が)キャンセルされることも起きている。そんなに甘くはない」(スズキ・鈴木俊宏社長) 半導体については、日本政府が経済対策として、工場の国内立地推進のための支援を打ち出しました。一方、儲かりそうなものがあると、フラッシュメモリーや液晶パネルのごとく中国が飛びつき、莫大な投資をして世界中に製品をばらまくのではないかという見方もあります。経済安全保障という視点でも注意深く見守る必要があります。
自動車業界にのしかかる変革と逆風、さて来年は? (1)半導体部品不足と原材料価格の高騰(ニッポン放送) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
Read More
No comments:
Post a Comment