トヨタ自動車の2021年4~12月期連結決算は、売上高、営業利益、最終利益がいずれも過去最高を更新した。だが、半導体などの部品不足による減産懸念に加え、原材料価格の急騰は続いており、グループの部品メーカーを含めて、負担が重くのしかかっている。トヨタも支援に乗り出した。
過去最高の決算となったトヨタだが、22年3月期の業績予想は、売上高は昨年11月時点より5000億円少ない29兆5000億円(前期比8・4%増)に下方修正した。営業利益は2兆8000億円(27・4%増)、最終利益は2兆4900億円(10・9%増)に据え置いた。
トヨタは昨秋の大幅減産以降も、半導体調達の遅れや、仕入れ先を含めた感染拡大の影響で、断続的な稼働停止を余儀なくされている。22年1~3月期の世界生産見込みも計230万台と、計画比で約50万台の大幅減となる見通しだ。さらなる状況の悪化に備え、10万台超の下振れを見込んだ。トヨタは今回、22年3月期の世界生産台数(単体)を昨年9月時点の900万台から850万台に引き下げた。
原材料費が「急激かつ大きな規模で値上がりしている」(トヨタ)ことも利益を大きく圧迫している。鉄やアルミニウムなどの価格上昇が昨年4~12月で営業利益を3650億円押し下げ、原価改善の効果を打ち消した。通期では、当初想定より300億円多い6300億円の減益要因になるという。過去10年で2000億円程度マイナスが最高だった。
トヨタは、さらなる原価低減に取り組むが、「ここまでの金額になると吸収しきれない」とする。
過去最高益のトヨタ、部品不足に原材料急騰で部品メーカーの負担は重く…支援へ聞き取り開始 - 読売新聞オンライン
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