値上げに変化の兆し 消費者も限界、一部値下げも - 産経ニュース

スーパー店頭に並ぶ飲料、調味料や缶詰など＝１日午前、東京都練馬区関町北の「アキダイ 関町本店」（酒巻俊介撮影）

食品などの急激な値上げに変化の兆しが出てきた。値上げ品目はまだ昨年を上回るペースで増えてはいるが、一部で原材料価格の下落や消費者の値上げ疲れに配慮し値下げに踏み切る動きもある。ウクライナ危機や急速な円安による原材料高の上乗せがある程度進んだことで、競合他社との差別化に向けた価格戦略が戻り始めたとの指摘もある。

帝国データバンクの調査では５月に値上げする食品は酒類・飲料や加工食品を中心に８２４品目となり、１月以来４カ月ぶりに１千品目の大台を割り込んだ。原材料高による値上げを年度初めの４月に実施した企業が多く、大型連休前後の書き入れ時の値上げを避けたい思惑もあって、品目数が落ち着いたとみられる。

ただ、６月は既に約３３００品目の値上げが予定され、７月も生乳価格の上昇などで２千品目超の値上げが続きそうだ。「少なくとも今秋まで断続的な値上げが続く」（帝国データ担当者）見通しで、今年の食品値上げは秋にも３万品目（昨年通年で２万５７６８品目）を突破する可能性がある。

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