中国経済の力強いモメンタムは5月にやや鈍化した。原材料価格の高騰で利益が圧縮され、企業がより慎重になったほか、住宅や自動車の販売は減少している。
ブルームバーグが調査する8つの先行指標を束ねた総合指数は4月に比べ1段階低下したものの、堅調な輸出需要に支えられ、なお景気拡大を示す領域にとどまった。
スタンダードチャータードが500社余りを対象に実施した調査によると、5月の中小企業の景況感指数は、新型コロナウイルス禍が始まって以来の高水準だった先月から低下。サブ指数では現状指数のほか、期待指数も下げ、将来の需要と利益率に関する懸念が示唆された。
スタンダードチャータードの申嵐、丁爽両エコノミストは「原材料価格の高騰は中小企業にとって主要課題になっているようだ」と分析。「国内に軸足を置く中小企業は仕入れコスト上昇により脆弱(ぜいじゃく)になっているもようだが、輸出中心の中小企業は力強い新規受注と販売価格上昇のおかげで利益率は損なわれていない」とも指摘した。
ブルームバーグ・エコノミクスの物価指標によれば、世界的な商品高で中国の生産者物価は5月に記録的水準に上昇した。(Bloomberg News)
中国の経済回復の動き鈍化 原材料高騰、中小5月景況感が低下 - SankeiBiz
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