山形県では、いま郷土料理の芋煮を河原などで食べる芋煮会のシーズンの真っ最中ですが、芋煮に欠かせないしょうゆを製造する山形県内の会社の経営者は原材料の価格が高騰する中、苦しい胸の内を明かしました。
総務省の調査によりますと、しょうゆの年間支出額で山形市は令和3年までの3年間の平均で1世帯あたり3104円。
全国の県庁所在地と政令指定都市の中で1位となっています。
しょうゆの消費を後押しする要因の1つはまさに、いまがシーズンの芋煮。
山形県内陸部の芋煮はしょうゆ味がベースとなっているからです。
江戸時代の創業で178年の歴史がある山形市のしょうゆ製造会社「丸十大屋」は18日、3年ぶりに開かれた「日本一の芋煮会」で主力商品のだしじょうゆが使われるなど、製造するしょうゆが県民に長年愛用されてきました。
この会社では去年、原料の輸入大豆の価格が大きく高騰し、大手メーカーも値上げに踏み切ったこともあってことし4月、しょうゆの価格を5%から10%値上げしました。
実に14年ぶりの値上げでした。
しかし、その後も続くウクライナ情勢の緊迫化によって原料となるアルコールや小麦なども価格が上昇。
今月16日時点の価格は去年の秋に比べると、アルコールが49%輸入大豆が15%、小麦が12%、それぞれ値上がりしたほか、電気代とガス代も年間で合わせて600万円ほど増える見込みとなっています。
こうしたコストの上昇で再び値上げをしたいという考えはあるものの、現時点ではまだ踏み切れないといいます。
値上げした直後のことし4月の売り上げは去年の同じ月に比べて半分ほどに落ち込んだこともあり、再び値上げすると客離れにつながるのではないかという懸念があるからです。
佐藤利右衞門社長は「値上げを行うと消費者の動きが止まるのでどこまで我慢できるかだ。春に値上げしたばかりなので、したくないとは思っているが、今後の状況をみないと何とも言えない。値上げはしないように努力はしたい」と苦しい胸の内を明かしました。
芋煮に欠かせないしょうゆ 原材料の価格高騰で製造会社が苦慮|NHK 山形県のニュース - nhk.or.jp
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