日産自動車は2023年2月27日、シリーズ式ハイブリッド機構「e-POWER」を搭載する小型車「ノート」シリーズの価格を改定し、同年5月に発売すると発表した。原材料費や物流費などの世界的な高騰(以下、原材料高)を受けたものである(図)。
日本の自動車メーカー各社は、原材料高に対応するため世界市場で値上げに踏み切っている。ただ、日本での値上げについて各社は、慎重な姿勢を見せている。
日産最高執行責任者(COO)のアシュワニ・グプタ氏も、2023年2月9日に開いた2022年度第3四半期累計(2022年4~12月)の連結決算会見で、「コスト増加を転嫁するだけの値上げは、最後の手段と考えている。商品に付加価値を付けることで、それに見合った価格を設定している」と説明していた。
今回のノートシリーズの値上げに当たっては、装備の拡充などの改良は行っていない。原材料高によるコスト増加を車両価格に転嫁する形になる(表)。例えば、ベース車両の「ノート」(Xグレード)の場合、一律で3万8500円(消費税込み、以下同じ)の値上げになる。同車の派生車「ノートオーラ」(Gグレード)は、一律で4万5100円価格を引き上げる注)。
注)ノートとノートオーラの値上げ幅は、部分改良車を発売した2022年8月時点の価格との比較。
なお、日産は今回の値上げに合わせて、一部のメーカーオプション装備の見直しを行う。長期化している納期を少しでも短縮するためである。具体的には、純正カー・ナビゲーション・システムなどとセットで提供しているワイヤレス充電器を、オプションメニューから外す。
日産が「ノート」シリーズを値上げ、原材料高などに対応 - ITpro
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