麻薬成分を含む液体を作るための植物などの原材料を販売したなどとして、３６歳の被告が麻薬取締法違反などの罪に問われ、京都地方裁判所は２６日、懲役３年、執行猶予５年の判決を言い渡しました。
「青井硝子」の名前で執筆活動をしている藤田拓朗被告（３６）は、令和２年１月に、麻薬成分のＤＭＴを含む液体を作ることができる植物などの原材料を第三者に提供したなどとして、麻薬取締法違反などの罪に問われました。
これまでの裁判で弁護側は、液体は麻薬取締法上の麻薬原料植物以外の植物の一部と水などの混合液に過ぎず、麻薬にあたらないなどとして無罪を主張していました。
２６日の判決で京都地方裁判所の安永武央裁判長は「麻薬以外の物から麻薬を抽出した場合でも麻薬乱用の危険はありえて、規制しなければ、保健衛生上の危害を防止するという法律の目的が全うできない」と指摘しました。
そのうえで、「麻薬を含む植物を原材料とした商品を開発し、ネットなどで長年多くの人に販売していて悪質な犯行だが、これまで、抽出した液体が麻薬に該当するという司法判断はないなかで、被告はお茶には精神的効用があると信じていて、典型的な薬物犯罪とは一線を画する」として懲役３年、執行猶予５年の有罪判決を言い渡しました。
裁判のあと被告は、「高裁でしっかりとたたかっていきたい」と話し、控訴する考えを示しました。
麻薬原材料販売の罪で京都地裁が有罪判決 被告は控訴する考え｜NHK 京都府のニュース - nhk.or.jp
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