トヨタ自動車が1日発表した2022年9月中間決算(国際会計基準)は、急速に進んだ円安の効果などで売上高が前年同期比14・4%増の17兆7093億円に達し、過去最高を更新した。一方、最終的なもうけを示す純利益は23・2%減の1兆1710億円となった。本業のもうけを示す営業利益は34・7%減の1兆1414億円。原材料価格の高騰などが重荷となった。
23年3月期の業績見通しは、売上高が前年比14・7%増で過去最高の36兆円になりそうだとし、従来予想から1兆5千億円分、上方修正した。しかし、同時にコストの膨張も避けられないとみて、純利益は前年比17・2%減の2兆3600億円を予想し、8月に上方修正した水準に据え置いた。
トヨタは1年間に国内生産する約300万台のうち6割を輸出しており、円安になると競争力が高まり売り上げ・利益が伸びやすい。また、海外事業のもうけも、円換算で膨らむ。
ただ、鉄・アルミなどの資材費や、電気代などのエネルギー費の高騰が重くのしかかっており、円安による利益の上ぶれを打ち消した。原材料高に苦しむ仕入れ先部品メーカーへの支援費用なども響いた。
コロナ禍の混乱からの生産回復も、思い通りにいっていない。半導体不足が続いていることから、23年3月期の世界生産計画をこれまでの970万台から920万台に引き下げた。通期の生産計画の下方修正は、2年連続となる。(江口英佑、奈良部健)
トヨタ、売上高が過去最高を更新 原材料高騰で純利益は23.2%減:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル
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