【ソウル=細川幸太郎】韓国電池3社の2022年4~6月期の連結決算が出そろった。車載電池世界2位のLGエネルギーソリューションの売上高は前年同期比1%減の5兆710億ウォン(約5200億円)で、営業利益は73%減の1960億ウォンだった。原材料価格が高騰するなか、設備などへの投資費用も膨らんでおり各社の収益を圧迫している。
LGエネは前年同期に競合メーカーのSKイノベーションから訴訟和解金を受け取った反動で大幅な減益となった。ただ、この特別利益を除いても22%の減益となっている。材料調達費の増加に加えて、米テスラの中国工場がロックダウン(都市封鎖)によって稼働停止したことも販売減につながった。
LGエネは株式市場の懸念を払拭するように、決算発表時に22年の年間売上高を年初計画の19兆2000億ウォンから22兆ウォンに引き上げた。
さらに同社は「米ゼネラル・モーターズ(GM)との合弁事業の本格展開や主要顧客の新車販売効果で、下半期は大きく上振れる」とした。足元の受注残が310兆ウォン規模に積み上がったことも明かした。
SKイノベーションの電池部門の売上高は前年同期比2.0倍の1兆2880億ウォン、営業損益は3266億ウォンの赤字(前年同期は979億ウォンの赤字)だった。同社は合弁事業も含めて米国と欧州、中国で計6カ所の工場建設を進めている。足元の原材料高に加えて先行投資の費用負担で赤字幅が拡大した。
サムスンSDIは3社で唯一、増収増益を達成した。電池部門の売上高は50%増の4兆716億ウォン、営業利益は45%増の2449億ウォンと安定成長を続けた。
ニッケル含有量を高めた高性能な車載電池の販売が好調で、原材料価格の上昇分を売価に転嫁した。同社は「下半期は半導体不足の解消と主要顧客の新車販売効果で堅調な業績が続く」とした。
韓国電池3社、原材料高が重荷に LGエネは減収減益 - 日本経済新聞
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